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「名前?市丸ギンや」
「いち…ま…る……ギン……?……し、失礼致しました!市丸様っ!」
あ、名前出すなってオトンが言うとったような…。
「貴方様に気付かず、とんだご無礼を……お許し下さいませ…」
そら変装してたし…、気付かられたら困るわ;
イヅルはずっと頭さげたまま。
「ええよそんなん;頭あげな?」
「申し訳ありません………あの……市丸様…」
涙目になっているイヅル。どうした?と声をかけると、少ししてから「…何でもありません…」と、かってきた。何か隠しているに違いない。
「そう…?」
じっとイヅルを見ると、あたふたとし、要約話す。
「一年前、かなりの数の人を殺し、逃亡していた殺人犯の事、ご存知ですか?」
一年前…今でも心に残る、村は鼻がツンとするような鉄の臭い。血生臭い部屋は血が飛び散っていた。部屋には遺体がゴロゴロと転がっている。
任務の内容は殺人犯を殺害せよ。との事。何十人も人を殺してしまった罪人は処刑と見なされる。
その任務を任せられたボクはその夜、山奥でソイツと遭遇し、刀を抜き、葬った。 これは極秘任務で、村人には知られてはマズイ。
「知ってるよ…誰かがソイツを殺して平和になった言うてたわー」
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