デリヘル店長物語 序章

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デリヘル店長物語 序章

新幹線は品川に到着。 東京は以前、池袋の系列店舗にヘルプで来て以来だったので実に1年以上ぶりの上京になる。 『うぜぇな・・・・』 相変わらず品川は人が多い。 人込みが苦手な俺は山手線に急いだ、が、山手線も相変わらずの人の波。 この生活環境に慣れるまで、また時間がかかるだろうな。 上条さんと待ち合わせをしている新宿・風林会館の喫茶店に急いだ。 時間は夕方、新宿が目を覚ます時間だが、以前に比べて元気がないと言うか、健全になっているように思えた。 新宿・歌舞伎町 言わずと知れた日本で1番の歓楽街。 様々な欲望を満たす、妖しいネオンが輝くこの街は、洋の東西を問わず多様な人種を飲み込んで来た。 その独特な雰囲気に10代の時に訪れていた俺は、正直びびっていた。 そして時は経ち、20代半ばでふたたび舞い戻ってきた俺は、当時と比べての閑散としたこの街に一抹の不安すら覚えていた。 こんな状態の東京で商売になるのか?と。
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