俺の妹

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今、俺の部屋の時計は四時五十九分をさしている。 もうすぐだ……。 愛子が塾から帰ってくる。 四つ下の妹、愛子は幸子さん(義理の母)の連れ子で、今は小学六年生。最初愛子を見たときの印象は、素直に「可愛い」だった。茶色がかった細い髪をふわりと揺らしながら笑う愛子は、恥ずかしながら天使の子に見えた。 だがな、駄目だったんだよ!それを直に言っちゃうのは! カチ 「あ」 時計が五時をさした。 勢いよく俺の部屋のドアが開いた。
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