牛のバケモノ~タウロス~

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ワイワイ ガヤガヤ 教室はいつもこんな感じ。 一志とひかりは自分の席に着くと、ひかりは友達とおしゃべりを、一志は席でボーっとしている。 一志は教室ではあまり喋らない方だ。 その時!! 「蘭堂ひかりはどこにいる!!」 声の主はどうやら校庭にいるみたいだ。 なんだなんだっ!? みんなが窓から外を見た。 (っ!!!!! なんで!?なんであの牛のバケモノがいるんだ!?) 一志とひかりは驚き、恐怖した。 「ひかりちゃんならここに居るぜ!」 クラスの一番のお調子者のゆうきが牛のバケモノに向かって叫んだ。 「どーせ目立ちたがりの変なヤツだろ?」 みんな何かの撮影か、ドッキリだと思っていた… 次の瞬間! 牛のバケモノは物凄いスピードで校舎まで走ってくると、壁に手足を突き刺して登ってきた! 誰もが驚いた! そのスピードは人間の出せる様な速さではなかったからだ。 そしてついに牛のバケモノは壁を壊して教室に侵入してきた。 「我が名はタウロス。 蘭堂ひかりはどいつだ?」 タウロスと名乗るバケモノはゆうきに問い詰めた。 ゆうきはまだ事の重大さを軽くみているようで 「誰がお前なんかに…ッ!!」 ゆうきが教える気が無いのを気が付いたらしく、タウロスは右腕に付いている鉄球らしき物を振り上げ、ゆうきを殴り飛ばした。 ゆうきは壁を突き破り校舎の外へと飛ばされた! 「次はどいつだ?」 タウロスはクラス全員を睨み付け言った。
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