3 断罪

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 パンクのせいでハンドルが取られて蛇行するが、かまいはしない。  少しの距離だけ走行し、あの男を引っ掛ければそれでいいのだ。  あの男を生かしておくわけにはいかない! でなければ、何のためにあの親子を殺したのか……。  十夜の背中が一瞬にして近づく。  車は半ば回転しながら、十夜の身体を跳ね上げた。  小川を乗せた車は、ブレーキ音を響かせながら駐車場を出て行く。  それを見守る、一人の後姿。  小川の車が左折し見えなくなったのを見て、かすかに微笑む。  
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