商人と貴族

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そうか…。 そう、だったな…。 アレクは貴族なんだ。 俺が。 俺がどんなに恋い焦がれたって。 商人と貴族…。 それを除いたって、男同士。 叶うはずもない、恋。 それでも。 「……め、ない…。」 俺は俯いたまま、立ち上がる。 「…何…?」 「そんなのッ、認めてたまるかよ!」 だって、認めたら。 俺の、この気持ちは。 行き場の無くなった気持ちはどうなる? 「認めない、って…! お前は俺の家の事に首突っ込む権利なんて無いだろ!?」 「そんなもの、無いさ。 …でも。」 …アレクの事なら、黙っていられない。 「…でも、何だよ。」 「アレクの事なら、黙っている訳にはいかない…! 俺は、アレクが…、お前が、好きだ…!」
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