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アイツ・・山本の手は温かった。
ふいに涙が零れそうになる。
自分でもよくわかんねぇけど。
傘に入ったんだから手を掴んでることもないのに、山本は離さない。
「冷てーのな」
当たり前だろ。
ここまで歩いて来たんだから。
「・・離せ」
「ん?」
「いつまで掴んでんだよ!
離せ!!」
思いっきり手を振りほどいた。
「あ・・わり」
苦笑する山本。
「でも照れなくてもいいのにな」
「果てろ・・!!」
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