いつもの六人

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日曜の朝 四姫の家に麻緒が押しかけていた。 数時間前、 日曜で仕事もない四姫はもうすぐ昼だというのにまだ寝ていた。 そこに教師をしている麻緒がアポなし訪問 …と言っても、 高校時代から四姫の親友である麻緒はもちろん四姫の家族とも仲良しで、 家への出入りがたいてい許されていた。 麻緒が四姫をたたき起こした後、 二人は部屋で気ままに過ごしていた。 ブー…ブー… 「四姫携帯なってる」 携帯のバイブ音に先に気付いたのは持ち主ではない麻緒の方だった。 「あっ、愁からだ」 そういいながら四姫は慌てるそぶりもなく電話に出た。 「もしもしー愁?」 『おう!』 「なんか用?あ、もしかして医療ミスしちゃったとか?」 四姫はわざと冷たく言い放った。 『そうやねん…俺、どうすればええんか…ってしてへんわっ』 理由は愁のクオリティの低いノリツッコミが聞けるからだ。 「で、用は?」 『突然やけど俺引っ越してんよ。手伝いに来て♪』 「本当に!?行く~!」 『麻緒も一緒に来いゆうといて~住所は…』 電話をきり、四姫は言った。 「愁引越ししたんだってーだから二人で来いって」 「引越しごときで呼び出すって…あいつまさか手伝わせる気?」 四姫とは違い早速呼ばれた理由を冷静に判断する。 「まあいいじゃない。行こうよ」 そう言って四姫は立ち上がった。 「はいはい。じゃあ早く着替えなさいね~」 麻緒はメイクを直し始めた。 「はーい、先生」 四姫は手を挙げ、 そしてようやく着替え始めた。
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