巡 る 巡 る

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巡 る 巡 る

ある時代、ある場所、乱れた世の片隅。 菊月、 涼しい風が少年を包む。 風は夢の世界から戻るきっかけとなる 目覚めた少年は銀鼠色の髪の毛をなびかす。 そして徐むろに立ち上がり瞳をあけた。 狼のような赤い右目、金色に輝く目を左に持つ少年はその変わった目で街を見つめる 街には人が溢れている。 少年は、頭を真白にさせ見た夢を独り思い出す。 夢語りは幸ある人のみが出来る、そんな時代。 そしていつか自分もと少年は思っていた。 けれど、 醜い大人 汚れきった世間に裏切られ続けいつの間にか自分の意図さえわからなくなっていた。 いつしか生きる希望さえも…
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