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レキアは、月をみながら聞いた。
「もう、楽になってもいいの?」
「いいんだよ」
「もう、苦しまなくてもいいの?」
「いいんだよ」
「…逃げても、いいの?」
「いいんだよ。」
「…わたし、頑張ったよね?もう、いいよね?」
レキアの目尻から透明で綺麗な涙が落ちた。
キウルは、優しく微笑み、囁いた。
「いいんだよ。」
キウルは、レキアの手をとり、連れていった。
この日を境に、レキアの姿をみたものはいなかった。
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