約束のマウンド

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中学に入ってからも相変わらず先生は学校が終わってから近くのグラウンドまで来て面倒を見てくれた。小学校を卒業したらもう会うこともないだろうと思っていたけど、まさかこういう展開だったとは… 中学最初の試合で俺は一年から唯一レギュラーとして選ばれた。俺は球速には自信があるし簡単に抑え込めるとそう思ってたんだ 試合当日、俺は散々に打ちのめされた。小学校と中学校の力の差を見せ付けられたんだ。リトルで負けなしだった俺は悔しさのあまり号泣した それを先生に話したらこう言ったんだ 『今はまだ変化球を覚える必要はない』 何でだよ…変化球がなけりゃまた打ちのめされちまうのに…何でだよ先生… そこから中学卒業までは一度もレギュラーに選ばれることなく終わった 高校に入学してからは今までと一変して変化球を磨く特訓に切り替わった 手の皮がボロボロになり、爪が割れる寸前まで投げさせられたのが毎日続いた 夏の大会、俺はついにレギュラーに選ばれた。帝国大学附属高校という名門校なのだが一年からレギュラーになれたのは俺が初めてなんだそうだ さすがに変化球はまだカーブしか持っていなかったが何とかストレートと使い分けて完封勝ちすることができた 俺はこのとき153km/hを叩き出せるほどのストレートを投げることが出来たからだ 高校生の平均よりも20キロ近く速い球に加えてカーブで緩急をつければ誰だってタイミングが狂うもんだ 俺たちは順調に勝ち進み、甲子園まで来た。俺が昔から目指していた憧れの舞台だ。しかしまさかの一回戦敗退。後から聞けば敵だった鳳凰学園ってのは春・夏の甲子園で3連覇中の最強の高校だったらしい 悔しかった。先生に連絡してすぐに特訓を開始した。 しばらく練習を繰り返す日々が続いたがある日先生が俺に話があると言ってきた
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