雪のおかげ

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自ら用いたギターをアンプに繋げ、それぞれ自己紹介をしたのちにテクニックを披露する。   「どう思う?」   智之は裕二に問う。   「正直レベル的にはあんま変わらないよね」 「そうね。なんと言うか…インパクトがないと言うか」   裕二の答えに優花も乗ってきた。 「今回見送るか?」   そう言った浩に 「あんま時間もないのよねぇ」 と優花はつぶやく。 「…一人ぐらいズバ抜けて上手いと決めやすいんだけどなぁ」   智之の意見にみんながうなづいた。   「今日はわざわざありがとうございました。決まった人にだけ電話しますので」   優花は集まった人達を見送ると   「ここはあえて女の子にしてみない?」   と、4人の中に1人だけいた女の子を押した。 代わり映えのしなかった4人に、それもありかなと言った雰囲気がでてきた。
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