雪のおかげ

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その時静かにドアが開く音がした。 メンバーが振り返ると、磨りガラスに人影が写っている。   優花がドアを開くと、一人の若い女の子がギターケースを持ち立っていた。   「すみません。電車が…」   「寒いから中に入りなよ」   と優花は女の子を中に入れた。   「1時間半の遅刻…」 「いいじゃないそんな事」   智之の言葉に優花は被せるように言った。   「まぁまぁ。とりあえず弾いてみなよ。」   裕二は缶コーヒーを振りながら女の子に笑いかけた。
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