編入

2/4
前へ
/6ページ
次へ
「急だが、転勤する事になった」  はい!?  まじですか。いやいや、マジですか。  おとんが威張りながらそう言った。威張る程じゃあねえだろ? 「お前もついていくよな、うんもちろんついていくよな?母さんも行くって言ってるし」  勝手に話進めないでください。 「それより、おとん」 「ん?なんだ!?」 「母さんは去年死んだだろ!?それと、早くトイレから出ていけ!気が散って出来ねーだろ」  ただでさえ狭い我が家のトイレにおとんと俺、しかもこれから大をする俺に視線を合わせるのか、おとんが空気イスをしている。  ああ、天国で見ている母さん。これがあなたの愛した父です。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加