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記憶…
学校帰りにケンカをしながら
並んで歩く
わたしとあなたが
車の窓から時々見える
あなたは自転車こぎながら
さりげにわたしと速度合わせて
ふらふら偶然装いながら
分かれ道まで送ってくれる
わたしはホントはうれしいくせに
どうでもいいよな顔をして
「先に行けば?」といいながら
自転車のあなたに速度を合わせる
時々戻ってくるけれど
やっぱりあなたは
どこにもいないの
もともと違う速さのふたりが
同じところを歩いていたのも
今となっては
不思議な話
淡い
淡い
あの日のふたり…
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