―最初―

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しかし、目の前の人物の反応はというと。 「?」 ご丁寧にはてなマークを浮かべ、挙げ句の果て首まで傾げやがった。 見ず知らずのこいつを、私がかばってやる必要は皆無なのだが、雰囲気的にこいつは日本語が理解出来てないものと思う。 かばってやる義理なんてないんだけど。 私は警戒を解かずに少し後退し、相手を睨みつける。 そうしたら、こいつ。 私が下がった一歩分、きっちりかっちり詰めて来やがった。 私の頭にストーカーと殺人鬼という言葉が、浮かんでは消える。 そんな私と奴の間に流れるのは、長く重い沈黙。  
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