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「明日もラジオ収録?」
打ち上げ帰りの夜道、兄貴に尋ねた。
「あぁ。しかも早朝で生…。キツいなぁ…!」
時計を見ると針は新しい1日を指していた。
「…メジャーデビューは、いつすんの?」
さすがにインディーズチャート1位をとると、メジャーレコードからのオファーが殺到する。
打ち上げの時も兄貴と北さんの携帯は鳴りっぱなしだった。
「…まだ契約したいレコード会社からお誘いが来てないんだよ。」
…なるほどね。
まぁチャート1位をとる前から色んなメジャーレコードから声かけられてたもんな。
「おい、亮也!夏の大三角だぞ!」
夜空をさす。
「…別に珍しくねぇよ。夏になりゃいつでも見れるだろ?」
21にもなって…。子供だな…。
「だって最近忙しくて、空見てる暇もなかったんだぜ…?」
「………。」
「……兄貴…。」
俺は足を止め、兄貴を振り返らせる。
「…チャート1位…おめでと……。」
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