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八月某日
これはある病院で一人の男に降り掛かった一夜のちょっと恐い話・・・
「はぁ、何で入院なんだよ・・・」
俺は中一準太郎
そこ!"ちゅういち"じゃなくて"なかいち"だからな!
現在高校三年生
大学受験真っ只中の夏休みにもかかわらず入院している
入院といっても一日だけの様子見入院
なぜこんなことになったかというと、今日の朝リビングでいきなり倒れてしまい、心配性の家の母親が大げさにも救急車をよんだからだ。
倒れた理由は疲労と寝不足。
どうやら受験勉強と遊びを両方100%の力でやってしまったのがいけなかったらしい。
この程度で入院なんてするわけないのだが、ここでやはり家の母親が大げさに騒ぎ立てて様子見入院させられてしまった・・・
「本当に入院って暇だな・・・。ねるぐらいしかすることねぇな」
仕方ない寝るか
・・・
・・
・
「ふぅぁ~よく寝た。こんなに寝たのは2週間ぶりかな。」
あれ?もうこんなに暗いのか。
今何時だ?八時ぐらいか?
時計に目をやる
午前二時!?
おいおいどんだけ寝てんだよ俺・・・
ちなみに約13時間です
「起きたらトイレ行きたくなったな。」
しかし夜の病院、しかもトイレ。
ま、まぁ何がでるわけでもなし、さっさと行くか。
そっとベットを下りて、スリッパを履き、戸をあける。
がらがらがら
戸を開ける音が妙に響く
廊下にでた
ここからトイレは少し遠い
「この部屋俺以外誰もいないなぁと思ったらトイレ病室にないし、しかも遠い。これが原因だったか。」
さて、嘆いていても始まらない。
行く前に、部屋の番号は・・・511か。
そしてトイレにむかって歩き始める。
寝ている人の迷惑にならないように忍び足で歩く。
しかし完全に無音というわけではなく、スリッパが床に擦れて出る独特の音が妙に耳に残る
部屋の番号が丁度500になった。
この病院では4という数字は縁起が悪いということで病室の番号には使われていない
つまりここからは399になっているはずなのだが
"499"
なんだ?バリバリ使ってるじゃないか
あれは嘘だったのか?だとしたらあの看護婦のひとかなり演技上手いよな。
こんなくだらないことを考えつつまた歩き始める。
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