それぞれの気持ち

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「あっ、桂先輩保健室!!」 ふいに怪我の事を思いだし 私は先輩を見上げた 額から血が出ていて痛そう・・・ 「これくらい大丈夫だっつの。」 「だめですよ!!保健室行かなきゃ・・」 私はハンカチを取り出し先輩のおでこに当てた すぐに滲んでいくハンカチ 早く行かなきゃ・・・っ 「・・記憶、戻ったんだな」 桂先輩が微笑みながら言う 私はコクンと頷く 「・・・思いだせたのも先輩達のおかげです。」 本当に 今思えばやっと記憶戻せたんだ・・・ ───ガタン 「亜紀チン・・・桂っ!!やっと居た~!」 「あっ・・陸斗先輩」 外は寒いのに汗だくだくな陸斗先輩 私を探してくれてたの・・・・? また涙があふれた 「ってそれより保健室です!!」 「・・・はいはい」 めんどくさそうに桂先輩は頷いた 「陸斗ー・・後はよろしく」 目配せをしながら陸斗先輩に言う桂先輩 陸斗先輩はそんな様子を感じたのか 「了解~♪」 と怪しく笑いながら言った 何する気なんだろ・・・・ 「優子先輩・・っ」 私は桂先輩から離れ優子先輩に近づいた ビクッと体をゆらし私を震えながら見る先輩 「私・・・先輩の事許せません」 「・・・・・・・・・・。」 「・・・でも・・桂先輩を思う気持ちは負けませんから!!」 桂先輩達に聞こえない声で優子先輩に言うとキョトンと私を見ていた 私達は『同じ』だから・・ 「次は正々堂々勝負ですからね?」 そう言って私は桂先輩のほうへと行く 気のせいかもしれないけど 小さく聞こえた 「ありがとう・・・」 初めて優子先輩の本当の声が聞けた気がした・・ .
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