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一週間後──
「やっぱり屋上は落ち着きますねっ」
私は昼休み先輩達と屋上に居た
あれから
優子先輩が私に謝ってきて一件落着した
一週間前陸斗先輩が優子先輩に何したかは今だに聞けない・・
未だに桂先輩とは二人きりになれる日はほとんどなく
「あー、暇ー」
陸斗先輩に邪魔されてます・・
桂先輩は桂先輩で
学校では寝てばっかりだし
・・・・・あまり前と変わらない気がするのは私だけかな?
私は座って教室から持ってきた本を開いた
──グイッ・・
「きゃ・・・」
「抜けるぞ」
「へ・・・・?ひゃ・・!!」
いきなり桂先輩に引っ張られたかと思ったら
屋上を出た先輩
後ろから陸斗先輩の声がかすかに聞こえた
そのまま校舎を出た私達
「このままどっか行く?」
「っ・・・はい!」
ニッと笑う先輩に私も笑って返事をした
その時一瞬重なった唇
──チュ
「行くか」
「っ・・・・///」
顔を真っ赤にして先輩を見る
きっとこんな事ができるのは
彼女と彼氏だから
出会いは最悪で
パシリになった時はどうなるかと思ったけど
意地悪で
強引だけど
私の事をちゃんと守ってくれる
「あっ、亜紀チンと桂居た!」
「・・・・走るか」
陸斗先輩に見つかり
そう言って自然に繋がれた手
小さな幸せだけど
きっと私は世界一幸せだと思う
「捕まえたー♪」
ちょっと邪魔が入るけどね?
まだ私達の恋は始まったばかりだから・・・
─完─
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