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サ「結構綺麗ね」
フ「ではまず定番のベットの下からいきましょ~」
サ「フフフ、あんな物があったりして」
ベットの下を覗く。
フ「あれ?何も無いわ」
サ「さすがに、ベットの下には無いか」
フ「じゃあ、クローゼットを探しましょう」
セ「二人共、あんな物を見つけたいの?」
二人がクローゼットを開ける。
サ「ここにも無い」
フ「おかしいわね」
セ「ケイトはあんな物持ってないわよ!」
フ「ちょっと待って何かある」
セ「まさか、持ってたの?」
しかし、フィーナが見つけたのは一枚の古い写真だった。
サ「何これ?」
それには三人の人が写っている。
フ「左に写っているのがセレンでしょ」
フ「で右がケイト」
フ「この真ん中に写ってる女の人は?」
サ「ケイトのお母さん?」
セ「ちょっと見せて」
フィーナの持っている写真を横から覗く。
セ「この写真、ケイトまだ持ってたんだ」
フ「えっ?」
サ「これ誰セレン?」
セ「この人はレイラ姉さんよ」
フ「レイラ姉さん?」
セ「ええ、この写真を撮った時、あたしとケイトは十五歳」
セ「でレイラ姉さんは十八歳だったわ」
サ「どんな人だったの?」
セ「レイラ姉さんはあたし達とよく遊んでくれたわ」
セ「それに、ケイトの初恋の相手だった」
サ、フ「えっ!」
サ「ケイトの?」
セ「うん、この写真を撮った後にケイト告白したんだ」
フ「どうだったの?」
セ「成功したわ」
サ「えっ!」
セ「でも、次の日」
セ「レイラ姉さんはいなくなったの」
フ「えっ?」
セ「誰にも行き場所を告げずに」
サ「どうしてかしら?」
セ「さあ、でもケイトにレイラ姉さんの話はしてあげないで」
セ「多分今でも、レイラ姉さんがいなくなったのは自分が告白したせいだと思ってるから」
サ「………」
フ「………」
結局あたし達はなんとも言えない空気のまま部屋を出た。
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