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亜喜良たちは何も無いも壁の前へと立ち止まった。
すると何も無いはずの壁の一部が突然開いた。
その壁の向こうは出口の見えない長い一本通路だった。
そして亜喜良たちは隠し通路へと入っていくと扉はまた閉じ、再びただの壁へともどった。
「なぁんか長そぉな道だなぁ…。いったいどこに繋がってるんだ?」
そう言う龍人の顔は少しひきつっていた。
「さぁな。まあ進めば分かるだろ。」
亜喜良はそう言うとそそくさと出口に向けて走りはじめた。
ピーー!
ピーー!
「…!」
突然どこからか電子音が聞こえた。
突然の音に亜喜良たちはいっせいに立ち止まった。
「…なんの音だ!?」
すると今度は、
「ピーガガ…おーい!ガガ…聞こえるか?」
「義二さん!?」
亜喜良たちはそれが義二の声だと気付いた。
「ど、どこから…?」
亜喜良たちは一斉に辺りを見回し、声の出所を探した。
そして亜喜良はさっき義二に渡された腕時計が目にはいった。
「ガッガ…ーい!ここじゃ!」
「あっ!みんな!さっきもらった腕時計を見ろ!」
亜喜良がそう言うと龍人と堂次は自分の腕時計を見た。
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