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亜喜良は庭の中の特別大きな木に寄りかかり地面へと腰をおろし、満天の星を眺めていた。
亜喜良は小さい頃から何かを考え込むとすぐこの木の下に来る癖があった。頭がスッキリするらしい。
考え耽って30分がたった。
その瞬間、豪邸の方から怒鳴り声がきこえた。
「アニキーっ!!おーい!………あっ!!」
怒鳴り声はすぐやみ、今度は走る音がこっちへと近付いてくる。
そしてそいつは亜喜良を見付けたのか、また大声を出した。
「あっ!またそこにいたのかよ!じぃ(執事)が飯だってよ。」
こいつは亜喜良の弟である龍人(りゅうと)(19)という。やはりイケメンである。
龍人はとても喧嘩っぱやく、毎日のように色んな人と喧嘩している。しかも負けたことが無いらしい。
だが本当はとても心優しく、なぜかアニキとじぃとはあまり喧嘩しない。
そのため、周りの人にはバレないようにいつも突っ張っている。
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