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「な、何事じゃ!?…まさか……。」
義二は声を張り上げながらそう言うと、白衣の袖を肘のあたりまでさっと捲った。
義二の手首にはカードくらいのサイズの画面がついている腕時計のような物が巻きつけらていた。
義二はとっさにその画面に触れると、画面がパッと光った。
「何が起きた!?至急モニターにまわしてくれ!」
画面が光ったのを確認するとその腕時計のような物に話しかけた。
すると、腕時計のような物から突然女性の声が返ってきた。
「モニターに表示いたします。」
と同時にその画面には何かが写し出された。
「大変じゃ…。何故今まで気付かなかったのじゃ!」
その映像を見た義二の顔は今までに見せない険しい表情を浮かべていた。
それに気付いた亜喜良たちは一斉に義二に駆け寄りその画面を覗きこんだ。
それは亜喜良たちがこの研究所に来る時に乗ったエレベーターの入り口の前に設置されているカメラが映しだしたものだった。
「……!」
それを見た亜喜良たちは目を丸くした。
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