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ブォーン。
バイクの騒音を響かせながら風を切って走るバイクは好き。
何もかも忘れさせてくれるこの瞬間。
今の私には何もかもが苦しくてならなかった。
けどこのバイクに乗って居るときだけは違った。
張り詰めた気持ちをほんの少し和らげてくれた。
だから私はこの瞬間がたまらなく好きだった。
そしてうちの近くまで来た時だった。
うちの門の前で1人立ち尽くしている人影。
誰…?
私は薄暗い中目をこらして見つめながらバイクを走らせた。
その人影が徐々に近づいてくるとその人影が鮮明に象る。
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