素晴らしき日々

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バシッと紙越しに机を思いっきり叩いたかと思うと私の前に瞬は身を乗り出した。 「軽音楽部!」 そう言って親指を立てている瞬をみるとそれ以上は断れず結局入るはめになった。 軽音楽。 イコール…バンド。 私なんて何も出来ないし歌だって合唱で歌った程度。 こんな私をバンドなんかに引きずりだしてどうするんかな…。 私はそんな思いでいっぱいだった。 所詮穣先輩の事忘れさせようと思いついた事だとは思うけどそれにしてもこんな世界には全く無縁な私なのに…。 私はそんな事を考えながらポケットに入っていた穣先輩の第2ボタンをしっかり握り締めた。
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