ALMOND

2/2
前へ
/5ページ
次へ
チョコレートを貰った 「…どうかしたんすか?」 普段ならばそこまで表情を露わにする事の無い相手の表情が、意気揚々とラッピングを開き、中を確認した一瞬後に凍りついた 「いや…何でもない」 静かな声だが、視線は手中の貰った物に向いたまま いくら甘い物が嫌いで有ろうが、貰い物に対して、この表情は珍しい 何かを間違えただろうか そう俺が考えているうちに、ふと表情が悲しげに歪む 「お前が私に送るわけがないのにな」 そう呟いてそのアーモンドチョコレートは大佐の口の中に消えた アーモンド臭=青酸カリ
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加