電話

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どれだけ沈黙が続いただろうか 実際にはきっと2.3分しか経ってないんだろうが、あたしには2時間以上経ったように感じる       ガチャ… 鍵の開く音がした 目を見開き驚く       ギィィ… ゆっくりと開かれる扉 恐怖に震えるあたし バッと布団がはぎ取られる 見上げれば無表情であたしを見下ろす信也 その手には小型のナイフが握られていた       ドスッ! 「ガハッ…!!」 鈍い音をたててナイフがあたしの腹に刺さる 血を吐き出し信也を見ると心なしか笑っているように見えた 「う゛…ぁ゛ぁ゛…」 信也の左腕があたしの首を絞めた あぁ…あたし…このまま死ぬんだ…
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