2人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしは放課後、屋上にいった。
笹塚くんは先に来て待っていた。
「…よっ。」
「…うぃっす。」
言葉を返しにくい…。
あたしはフェンスからグラウンドを見渡す笹塚くんの隣に行く。
「朝、悪かった…な。」
「…それ、二回目だよ?」
「あっ…あーそっか?」
あたしはうなずいて返事を返す。
そして勇気をだして一番疑問に感じていたことをきいた。
「ねぇ、なんであんなにむきになったの?」
しばらくの沈黙が続いた。
「俺、小学生んとき暗かったからいじめにあってさ。なんかほっとけなくなった。」
「えっ、笹塚くんがいじめに?」
今まで聞いたこともなかった。
「うん、悔しかった。でも中学で変わろうって思った。」
あたしと…同じ?
「そしたら小学で俺をいじめてたやつ引き下がったからさ。楠木が変わってるのに気付いたとき心配だった。」
「なんで心配だったの?」
「質問ばっかだなあ。…楠木は女の子…だろ?だからいじめられたら…って。」
そんなことまで考えてみてくれてたんだ…。
嬉しい この想い伝えたい。
勇気を 勇気をだして…。
最初のコメントを投稿しよう!