プロローグ‐夢‐

2/2
128人が本棚に入れています
本棚に追加
/233ページ
真樹は変な夢を見ていた。その夢は最近よく見る 夢の中の世界は黄金色に染まり、静まり返っている。夢の中で真樹は走っていた ──理由は後ろから何者かが追いかけているからだ 真樹は何度も転びそうになりながらも障害物を避け、走る その障害物はよくよく見ると、景色と同じ黄金色の人間だった その人々は微動だにしない。まるで、死んでいるかのよう 空も、鳥が空中で羽ばたいたまま止まっている。落ちず、ただ止まっている それどころか、街中の時計台も黄金色のまま短針と秒針も止まっていた 真樹はその中をただ、ひたすらに息切れして走っていた 何者かもただ走っていたが、息切れはなく、何かを叫びながら走っていた。しかし必死走る真樹には聞こえない ──死ぬかもしれないから だが2人の距離は徐々に距離は縮まって、追いつかれる── 寸前で誰かが真樹の手を掴んだ。追い掛ける者とは違う、誰かが 「      」 第三者は真樹に言った。何を言ったのかわからなかったが、真樹はその言葉を聞くと、自然と安心する事が出来た 前にも助けられたような気がして──
/233ページ

最初のコメントを投稿しよう!