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「遠慮はいらぬ、かけたまえ。酒をすぐ運ばせよう」
「ありがとうございます」
お辞儀をして劉備は腰掛けた。
「誰か酒を持て!」
曹操がそう言うと直ぐに女官達が酒やら料理を運んだ。
「殿、一雨きそうですが」
先程劉備を曹操の所に連れてきた男が呟いた。
「かまわん。雨の中で玄徳殿と酒を酌み交わすのも風流だろう」
雲が荒々しい風で形を変えていく。まるで竜のように。
酒をつがせると女官達を追い払った。
曹操と劉備だけになった。
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