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「出来るなら、最初から演技してほしかった」
ぼくが不満を伝えると、ミライは笑った。
「まぁ。そういうなよ。今日は姉さんが呼んでる」
彼が言う姉さんは、本当のお姉さんじゃない。
ゲームの中で組んでいるパーティー、「イリネ」の長。
アイリネさんのことだ。
すごく『ないすばでぃ』で、落ち着いていて、優しい方だった。
前に一度あったきりで、それから会っていなかった。
「アイリネさんは元気」
「あぁ。今日はあんたをパーティーに仮だけど入団させるってさ」
ミライがズボンのポケットに手を突っ込む。
「おれは認めないけど」
ぼくはミライの言葉に、少し不安になった
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