第一章 ~出会い~

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二人は階段脇の小さな建物のドアを開けた。 入口の脇には【陸上部】の文字の木の板があった。 中は散らかっていて、スパイクが散乱している。 スパイクのピンは手入れもされていず錆び付いていた。 「部員何人になりました?」 スパイクの紐をキツくしめながら輝が言った。 「10人くらいじゃん?お前が勧誘してこいよ。」 そう言いながら雅人は制服をハンガーにかけた。 「入る人なんていませんよ。」 「確かにな。」 ガラガラガラ… 二人の会話を止め部室のドアが開いた。 「今日は何やんだ?てか相変わらずキッタねえなこの部室。」 竜真がバックをイスに置きながら言った。 「適当ー。汚いのはマネージャーが悪い。」 笑いながら雅人は言った。
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