プロローグ

4/4
前へ
/264ページ
次へ
歩き始めた二人。 コンクリートでできた階段を登りきった。 目の前には雪で埋め尽くされた400mトラックが現われた。 黒い空がトラックを覆い尽くしている。 女性の頬を涙が伝った。 「なんで…。なんでよ…。ごめん…。全て私のせい…。」 涙が降り積もった雪に落ちた。 涙でできた雪の穴は降り続く雪で埋められた。 俺は女性の肩にそっと手を置いた。 あれはちょうど5年前の事だった。 二人がまだ高校生だった頃…。
/264ページ

最初のコメントを投稿しよう!

939人が本棚に入れています
本棚に追加