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=高校3年の春=
高岡雅人は家の前で自転車に寄り掛かっている。
「おはよー。雅人。」
「おせぇぞ。桜間!!あと5分しかねぇだろ!!」
「美奈子って呼んでよ。」
美奈子は頬を膨らました。
「いいから乗れ!!」
美奈子が後ろに乗ると雅人は自転車をこぎ始めた。
毎日二人乗りでの登校。
そんな時間が二人にとって嬉しい一時だった。
いつもの坂道に差し掛かった。
坂道は太陽に一直線に伸び空に続く道のようだった。
雅人は自転車を降りて、美奈子が自転車をこぎ出した。
美奈子の左手にはストップウォッチが握られていた。
毎日の日課が始まる。
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