プロローグ

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時は過ぎ、一時間目が終わった休み時間。 「うぅ…、厄日だ……。」 とぼやいている彰吾の元に、仲のいい男子が数人寄ってきた。 「災難だったな!二回も説教くらうなんてよ。」 「まっ、彰吾はバカみたいに寝るからな。つーかバカだけど。」 「ホントだよな。脳細胞死んでんじゃねーか?」 と、言いたい放題言う奴らに対して彰吾は、 「うるさいなー、もー…」 と反論する気力もないのかそれだけ言うと顔を伏せてしまった。 「ありゃ、こりゃあ重症だな。」 「まぁ、そのうち直るだろ。ほっとこーぜ。」 「そうだな。彰吾だし」 そういうと友人たちは散らばっていった。 そんなこんなで時間が過ぎ、昼休みになってようやく回復した彰吾は、屋上で寝転び、ぼんやり空を見ていた。 彰吾は空を見るのが一番好きだった。雲の形を見るのも面白いし、何より空の色が心を落ち着かせてくれるからだ。 しかし、今日の空は何か違った。 自分でも何が違うのか分からないのだが、何か変な感じがしたのだ。 (……………?) 彰吾は不思議に思ったが、予鈴が鳴ったので、教室に戻るため立ち上がると、出口へ足を向ける。 「何なんだろ…?」 呟きだけが、屋上に残された。
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