記憶探し編

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「はあはあはあ。」 やっとの思いで森を抜け出す。 森の出たところに看板があった。 『樹海。入るべからず。』 「…………。」 「…………結果オーライ。」 「…………。」 「そ……そんな眼をしないでよ。」 僕達は宿を取った。 「所で記憶を失ったことで話なんだけどさ。」 「うん。」 「私、もう2度と行きたく無い場所があるの。でも凄く大切な場所。そこは貴方に取っても大切な場所。」 2人に取って大切な場所。 「何?愛の告白でもしたの?」 「……………そんなこと冗談でも言わないで。」 殺気だった眼で隼風は僕を睨む。 「あそこは。あそこは……。」 「…………?」 カチッ! 何かが頭に引っ掛かった。 「崖?」 「ん?」 「もしかしてそこ、崖ある?」 「………!覚えているの?」 「ううん。でもなんだかそんな感じがした。」 「もしかしたら頭の底で覚えているのかもね。」
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