1人が本棚に入れています
本棚に追加
「はあはあはあ。」
やっとの思いで森を抜け出す。
森の出たところに看板があった。
『樹海。入るべからず。』
「…………。」
「…………結果オーライ。」
「…………。」
「そ……そんな眼をしないでよ。」
僕達は宿を取った。
「所で記憶を失ったことで話なんだけどさ。」
「うん。」
「私、もう2度と行きたく無い場所があるの。でも凄く大切な場所。そこは貴方に取っても大切な場所。」
2人に取って大切な場所。
「何?愛の告白でもしたの?」
「……………そんなこと冗談でも言わないで。」
殺気だった眼で隼風は僕を睨む。
「あそこは。あそこは……。」
「…………?」
カチッ!
何かが頭に引っ掛かった。
「崖?」
「ん?」
「もしかしてそこ、崖ある?」
「………!覚えているの?」
「ううん。でもなんだかそんな感じがした。」
「もしかしたら頭の底で覚えているのかもね。」
最初のコメントを投稿しよう!