願い事

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目の前の光景に唖然とするばかりだったがその静寂を破ったのは隼人だった。 「誰かがお願い事したんだよ!」 その言葉に真は眉間にシワをよせた。 「お願い事?」 校舎のあった場所を指差し、隼人は続けた。 「誰かが流れ星に学校なくなっちゃえってお願い事したんだよ!」 泰彦は困った顔で隼人に言った。 「流れ星に願い事してもね…叶えてくれないんだよ?」 優しい声で告げるが隼人は泰彦の方に向き直り言ってしまった。 「だってお父さんとお母さんいたもん!」 その言葉に3人は希良の方を見た。真実を聞くために。 希良は下を見ていた。恐る恐る顔を上げると案の定3人と目が合う。 「…朝…起きたら昔のままのお父さんとお母さんがいたの…」 雅も泰彦も真でさえ言葉が出なかった。
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