星が降り続く夜

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「おはよ~」 教室はガヤガヤと騒がしかった。 「おはよ~希良」 窓側の前から3番目に座っていた坂田 雅<サカタ ミヤビ>は軽く手を振った。 「今ね、みんなで明日流星群見に行こうって話してたんだよ~」 雅の後ろの席の清水 泰彦<シミズ ヤスヒコ>がニコニコして希良に手を降っていた。 「流星群?朝ニュースでやってたやつ?」 泰彦を隣の席についた希良は朝のニュースを思い出していた。 「急に現れたやつ!日本ならどこでも見れるらしいから学校の屋上でさ~どう?」 「明日はごめん…お墓参り行かなきゃ行けないから…」 その言葉に反応したのは希良の後ろの席の秋葉 真<アキバ シン>だった。 「…3周忌だったか?」 真は希良と幼なじみだった。 希良はちょっと言葉を濁した。 「ん…」 そんなやりとりをみた雅は気まずそうな顔をした。 「…ごめん…」 「やだ、そんな顔しないでよ~大丈夫だからね!」 雅の肩をポンと叩いて希良は明るい顔を作った。 流星群が降るのは明日の午後7時。 多くの人はそれを楽しみにしていた。 何が起こるかも知らないままに…。
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