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死んでしまえば毎日感じている事さえ分からなくなってしまう。
少年は真下を見ると不適な笑みを浮かべた。
「僕も鳥に…なれるんだ…。」
そう言うと柵を掴んでた手を離した――
ガシッ。
地面と水平になろうとした瞬間、少年の体は時間が止まったかのようにその場で停止した。
「何、で…」
この状況に少年は理解できなかった。
なぜなら、落下するはずが落下せずに居るからだ。
その所為で、今までなかった死に対する恐怖が生まれた。
「うわ―――っ!!!」
少年の顔は一気に青ざめ暴れだした。
そんな時、上から声がした。
「暴れ、ないで…っ。」
その声は、必死に少年の服を掴んでいる少女のものだった。
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