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『また、ごく早い段階から動物に症状が見られたことから、周囲では超高濃度の放射能が検出されると見て、役場の職員による立ち入り調査では、町役場としては史上まれな、耐放射能の防護服が用いられるなど、緊迫した状況が続いています』 原発に勤めているからには、隆平にも科学の知識はあった。 確かに、これほど早く動物を死に追いやったとなると、かなりの濃度だ。 隆平は避難所の人々に思いを馳せた。今の放射能濃度には充分、殺傷能力がある。そして避難所に閉じ込められている彼らも、最低限の外とのつながりは必要だ。 その際に放射能の危険にさらされるかもしれない。下手をしたら……死傷者は一人では済まされない。
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