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翌日、起床した隆平は七時のニュースを見る。そして、その情報に愕然とした。
昨日までの深い霧はなくなっていた。おかげで、ヘリコプターからの上空写真で周囲の様子がよくわかる。
――足高原発は跡形もなく崩壊していた。
山火事のせいで辺りは荒涼とした炭の海となり、その真ん中には、かつての外壁を思わせる白い瓦礫が、真っ黒に焦げた瓦礫も一緒になってうず高く積み上がっていた。
やっぱり原発が事故を起こしたんだ。
隆平は確信する。
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