1801人が本棚に入れています
本棚に追加
/150ページ
津村部長はともかく鼓副部長の呼び出しに遅れていくのは自殺行為なので終令が終わると真下達と無駄話もせずに真っ直ぐ部室に向かった。
奇術部こと魔法部部室
「2人も呼び出されてたんだ」
部室には先客が居た。
かたや、灰色がかった黒髪のツインテールの背の低い女の子、穂積朔夜
かたや、腰まである程の長い金髪を持った碧眼の半吸血鬼の女の子、橘アリス。
「望月君も呼び出されたの?」
「あぁ」
「頭痛治った?」
「まだ」
「ショウは何で今日呼び出されたか知ってる?」
「さぁ?皆目見当もつかない」
「全員来てる。うんうん、それでよし」
振り返ると出入り口である鏡の前で腕を組み、満足げに頷いている鼓副部長が立っていた。
「副部長~、どうして今日、1年を呼び出したんですか?」
「どうして呼び出したかって?試験前だからに決まってるじゃない」
「普通、試験前だったら呼び出さないんじゃ…」
「ふふん、試験前に呼び出した意味がわかってないようね」
最初のコメントを投稿しよう!