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西暦2665年
現在のアメリカを領土とするカロイス帝国が突如としてカナダに侵攻・征服し、全世界に宣戦布告した。
これに激昂した世界と帝国との間で全面戦争が開始された。
世に言う『第三次世界大戦』である。
日本を含めた世界各国は連合軍を結成し帝国に反抗を開始した。
が、世界最強の軍隊を保有する帝国の前に連合軍は敗戦に敗戦を重ねた。
イギリス・フランス・エジプトと行った国々が帝国に呑まれてしまった。
長期化する戦争により国や土地は荒廃していき、ミイラのようになっていく連合軍に対し帝国はますますその勢いを増していった。
西暦2689年
24年の長きに亘(わた)る戦いで疲弊しきった連合は、断腸の思いで人類がこれまでに築き上げてきた文明を捨てる事を決心し、あるものを帝国首都に投下する事を決定した。
各国は国民を地下シェルターへと避難させ、地上には科学を総結集した球状の膜に文化財、世界遺産や世界的に有名な自然を包み込んだ。
そして、西暦2690年
日本空軍中佐・塚原耕四郎はステルス機でカロイス帝国首都グランカナンに最終破壊兵器・原子爆弾を投下した。
世界は、一度死んだ。
新西暦
『新生の日』を境に、各国は二度と同じ過ちを繰り返さぬよう誓いを立て、新たな一歩を踏み出す為にそう名づけた。
それから時は流れ、かつての連合の誓いや文明は有名無実化し、世界は再び戦乱の時代を迎えた。
新西暦2090年
ナチ帝國を盟主とする帝國同盟とフロンティア王國を盟主とする反帝國連合のとの間に大戦が勃発した。
これが、新西暦に入ってから初めての、世界を巻き込む大戦争となった。
後の世でこの大戦は両陣営の盟主である国の体制から一字とって『第一次帝王大戦』などと呼ばれるようになった。
大戦は、当初帝國同盟軍に有利となったが、後半に反帝國同盟連合に『三英雄』が現れたことにより反帝國同盟連合が勝利し、両陣営が停戦協定を結んだことで戦争は終結した。
あれから、10年の時が過ぎた。
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