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秋の風がゆく
高く抜けた大空を
僕は見上げて呟くよ
ねぇ、元気でやってますか?
冷脆(レイゼイ)の硝子の街で
一人うずくまる君を
見えない時の鎖が
無理矢理引っ張ってゆく
どうしようもなくきつくて
千切れてしまいそうになったら
そっと口にしてごらん
教えてあげる 魔法の呪文を
“Happy-go-lucky”
木枯らしが急ぐ
黒く染められた夜空を
僕は見上げて涙する
ねぇ、寂しくはないですか?
鈍硬の鋼の街で
一人たちすくむ君の上に
いつもより早い積哀(ユキ)が
少しづつ降りつもってく
どうしようもなく重くて
潰れてしまいそうになったら
口ずさんでごらん
君に教えた 奇跡の歌を
“Happy-go-lucky”
瞳をつぶって 口にする合言葉
鎖をほどいて 雪をはらって
また君は走りだしてく
“Happy-go-lucky”
“Happy-go-lucky”
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