ある晴れた日

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その時は突然やって来た。 日曜日、朝帰りのK。 珍しくもない朝帰りを気にすることもなく、掃除と洗濯に動き回る私。 長男が小児喘息なので、天井も壁も床も窓も、全て掃除するのが日課だった。 この日はカーテンも洗濯する為に外していたんだけど、朝帰りのKには気に入らなかったらしく「眩しくて眠れない!嫌がらせか?」などと怒鳴り始めた。 こんな時は何を言っても余計に腹が立つらしい。なので、ひたすら謝り続ける私。 どうやら彼女と喧嘩でもしたらしく、Kは特に機嫌が悪かった。 オウム返しに謝る私に向けて目覚まし時計(結構デカい)を投げつけてきたが、私もこの頃にはよけるのが上手くなっていた。 しかし悪い事に、時計は後ろにいた当時1歳4ヶ月の次男の後頭部を直撃。マンガみたいにピューっと血が吹き出した! バスタオルで止血しながら病院へ走る私の背中に「お前が悪いんだからなっ!お前が責任取れよ!」とベッドに潜り込んだKの怒鳴り声が飛んできた。 ビビって固まる長男と、血まみれで泣き叫ぶ次男を抱きしめながら、タクシーの中から見上げた空は雲一つなくて、涙目に滲みたのを覚えている。 おかしいよね? 結婚って幸せになる為にするものだと思ってたのにね? この瞬間、もう私には耐えられなくなってた…。
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