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天使はいつも独りぼっちだった。
愛されることを知らず、愛することを教えられず…。
地上に下りれば何か変わるのでは?
神様はそう考えて、天使を地上へ遣わせた。
愛を知るまで帰って来てはいけない、と天使から羽を奪い…。
狼は嫌われ者だった。
金色の美しい毛並みは仲間から気味悪がられそれならもっと嫌われてしまおう、と突っ張っては独り泣いていた。
地上へ降りて来た天使は暗闇の中をさまよい歩いた。
どこへ行けばいいのか分からず、ただひたすらまっすぐに…。
何日、何週間歩き続けたのだろう。天使は遂に歩くことをやめた。
もうどうなってもいい。
あぁ、だけど出来るなら
もう一度だけ美しい朝日を見たかった。
全てを自然に任せよう、と目を閉じると、目の前に朝日が見えた気がした。
それは、とても美しい金色。
かくして、天使と狼は出会った。
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