図書館

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「霊道ってやつですか」 首を振る気配がある。 「道って言葉はしっくり来ないな。どちらかというと、穴。そうだな。穴だ」 そんな言葉が静まり返った書庫の空気をかすかに振るわせる。 そして師匠は、この図書館が立っている場所にはかつて旧日本軍の施設があったという話をした。 それは知っている。大学の中には、そのことにまつわる怪談話も多い。 「この真下に、巨大な穴がある」
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