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それから程なくして、悪阻が始まった。
当時、私は歯科助手として働いていたが、悪阻の体にはあの歯医者さん独特の匂いが絶え切れず、残念ながら仕事を辞める事にしたのだ。
退職してからというものは、悪阻に悩まされながらも、お腹の赤ちゃんとのんびりとした穏やかな毎日を過ごしていた。
私はまだペッタンコのお腹に触れながら、
「赤ちゃん、おはよう」
「今日も良い天気だよ」
などと、いつも話しかけていたのを今でも思い出します。
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