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……宵都、お前は…
何ヲ恐レテイル…?
慧仁の視線に耐えられなくなったのか、宵都は口を開く。
「…慧仁、……現地調査…頼んで、いい…?」
《………あぁ、…ちゃんと休んでおけよ…》
「…うん。…よろしく」
そういうと、宵都はごろりと床に仰向けに転がる。
その様子を見届けた慧仁はそっと息を吐き、次の瞬間には蒼い軌跡を残して消えていた。
宵都は腕で顔を隠しながら、慧仁が消えたのを確認すると震えながら息を吐く。
「……っ…」
頭に、あの声が残っている。
『………赦さない、から…』
腕を上げて、片方しか映らない目で天井を見つめる。
「…ごめん、…『真昼』…っ」
小さな嗚咽が響いた。
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